相対湿度・絶対湿度|空調環境

1.相対湿度

空気が、ある温度のときの飽和水蒸気量に対する実際の水蒸気の割合を「%」で表したものです。なお、「%RH」と表記されている場合もありますが、RHとは「relative humidity」の頭文字をとったもので、RHがない場合と意味は変わりません。

天気予報などで、一般的に私たちが「湿度」と呼ぶときは、この「相対湿度」を指すことが多いです。

2.絶対湿度

絶対湿度には次の「重量絶対湿度」と「容積絶対湿度」があります。

2-1.重量絶対湿度

空気中に含まれる乾き空気1kgに対する水蒸気の質量(kg)を「kg/kg(DA)」で表したものです。
ちなみに、「DA」とは「dry air」の頭文字をとったものです。

一般的に「絶対湿度」と呼ばれるときは、この「重量絶対湿度」を指すことが多いです。

2-2.容積絶対湿度

空気1㎥の中に含まれる水蒸気の質量(kg)を「kg/㎥」で表したものです。

3.温度が変わると相対湿度と容積絶対湿度は変化するけど重量絶対湿度は変わらない?

先に見た通り、相対湿度の分母は「ある温度のときの飽和水蒸気量」です。温度が高くなると空気中に含むことのできる水蒸気量(=飽和水蒸気量)が多くなるので分母の値が大きくなります。しかし、実際に空気中に含まれている水蒸気量が増えるわけではないので、分子の値はそのままのため、飽和水蒸気量に対する水蒸気量の割合(=相対湿度)は小さくなります。
容積絶対湿度も分母が体積のため、温度の変化にともなって若干変化します。

しかし、重量絶対湿度は分母・分子ともに質量で、これらは温度が変化しても一定のため、重量絶対湿度は温度が変化しても変わることがありません。

温度 [℃]102030
相対湿度 [%]95.450.0%27.6%
容積絶対湿度 [kg/㎥]0.008980.008650.00839
重量絶対湿度 [kg/kg(DA)]0.007260.007260.00726
(例)温度変化に伴うそれぞれの湿度の変化